より化学の専門性を高めるため、大学院へ進学する学生も多くいます。大学院には修士課程と博士課程の2つがあります。

大学院修士課程

学部4年を卒業後、理学研究科化学専攻の修士課程に進学します。「修士」(マスター)の学位を取得するための過程です(学部卒業の学位は「学士(理学)」です)。修士課程の標準修業年限は2年です。
修士課程では授業もありますが必要単位数は少なく、専ら研究を行います。ほとんどの場合、学部4年次の卒業研究を行った研究室で修士課程に進学し、研究をさらに発展させます。
大学院入試(修士)は専門科目(化学)と外国語(英語)の筆記試験と面接があります。成績優秀者は推薦入試(試験免除)があります。学費については東海大学理学部化学科からの進学の場合、入学金など一部の費用が免除されます。
得られた研究成果については、日本化学会などの学会で発表することが一般的です。
修士課程の修了で「修士(理学)」の学位を取得し、高い専門性を活かして企業へ就職、中学・高校教諭の専修免許を取得して中学や高校の教員、研究の道へ進むために博士課程へ進学、などの進路があります。
学部の実験や演習などをサポートするTA(ティーチングアシスタント)をする大学院生も多くいます。(TAには給与が支給されます)
理学研究科化学専攻公式HP

大学院博士課程

修士課程を修了後、総合理工学研究科総合理工学専攻の博士課程に進学します。「博士」(ドクター)の学位を取得するための課程です。博士課程の標準修業年限は3年で、博士の学位に相応しいレベルまで研究を発展させます。
総合理工学研究科は理学研究科や工学研究科などの理工系研究科の博士課程に相当し、専攻は総合理工学専攻の1つだけですが、その中で専門ごとにいくつかのコースに分かれています。理学部化学科の教員は「材料・化学コース」や「地球環境科学コース」などに所属しています。
大学院入試(博士)は研究計画のプレゼンテーションを含む面接試験です。学費については修士課程と同様に、入学金など一部の費用が免除され、また多くの学生に大学院奨学金が給付されます。
博士課程でも授業はありますが必要単位数は少なく、専ら研究を行います。学会発表は国内だけでなく、国際会議での発表(英語)も多く見られます。
博士課程では研究成果に基づき論文を執筆して学術論文誌に投稿し(一般に英語)、既定の数の論文が受理・出版された後、博士論文を執筆します。研究科内での博士論文の審査をクリアすることで、「博士(理学)」または「博士(工学)」の学位が授与されます。「博士(理学)」と「博士(工学)」については研究内容に応じて本人が選択します。
博士課程の修了後は、企業への就職の他に、国立の研究所(理研、産総研、物質材料研究機構など)の研究員や、大学の助教やポスドク(博士研究員)として就職し、研究を行います。
総合理工学研究科公式HP