グルタチオンペルオキシダーゼ - セレノシスティン - タンパク質フォールディング - 力場開発
ヒトゲノムの解析によって、現在どの遺伝子がどのタンパク質になるのか―遺伝子地図の作製―が進められています。 タンパク質は20種類のアミノ酸のみからできていると以前は考えられていましたが、最近セレノシスティンと呼ばれる第21番目のアミノ酸の存在が明らかになりました。セレノシスティンはセレン原子を含む特殊なアミノ酸で、抗酸化作用をもつ酵素に主に含まれています。 生体内で重要な役目を果たしているセレンの様々な分子機構を究明し、さらに、「含セレン酵素モデル系の創生」を行うことが、私たちの研究室の目標です。 さらに、「タンパク質の立体構造が自発的に形成する原理」や「立体構造が様々な原子間相互作用によって安定化される仕組み」についても、有機化学的手法(実験と計算とデータベース解析)を用いて研究しています。
グルタチオンペルオキシダーゼの酵素モデル

セレン原子を活性中心とする抗酸化酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)は,細胞内の代謝によって生じる過酸化物を分解し,無害化しています。 この酵素のモデル化合物として,...
続きを読む含セレンアミノ酸およびペプチドの合成

タンパク質中には、システイン、メチオニンといったイオウを含んだアミノ酸が含まれています。 システインやメチオニンに含まれるイオウ原子を、同族で重いセレン原子に置換することができた...
続きを読むフォールディング実験

タンパク質はどのようにして折り畳まれる(フォールディングする)のか。新規に開発したセレン試薬を用いてタンパク質のフォールディング実験を行うと、 フォールディング反応は短い時間で終...
続きを読むSAAP力場の開発

タンパク質はどのように折り畳まれるのか――私たちが観察したくても、その過程を見ることはできません。 そこで威力を発揮するのが、コンピューターによる分子シミュレーションです。これに...
続きを読むタンパク質立体構造の安定化因子の解析

近年、2価の硫黄原子と酸素原子や窒素原子といったヘテロ原子との間の非共有結合性相互作用(S···X相互作用)がタンパク質の立体構造を安定化し、その生物学的機能や分子進化とも関連し...
続きを読む実験の様子

実験は、先進生命科学研究所の3階で行っています。理論についても、先進生命科学研究所の3階で行っています。実験室の様子実験で使用する主な機器凍結乾燥機、分取...
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